今回と次回の2回にわたってSeven で使用されているチタンとスティールのチュービングについてポストする。今回はSeven のチタンチューブ、そしてその他のチタンチューブについて書いてみる。
Seven のチタンバイクモデルのフレームには大きく分けて2種類ある。すなわちストレートゲージ(厚さが均一なチューブ)で作られるフレームとバテッド加工(厚さが変化しているチューブ)されたチューブで作られるフレームである。
Seven ではアウトバテッド加工(チューブの外側を削って薄くする方法)を自社工場内で行っている。メインチューブに使用されるチューブをシングルバテッド、ダブルバテッドに加工される。
バテッド加工をあくまで前提としているのでSeven が購入している元のチューブの厚さはそれなりに厚い。
バテッド加工された後の具体的な厚さについてもここでは記載しないが、基本的に1サイズのチューブに対していうと2,3種類ほどである。これ以上に厚さを自由に作ることは可能であるが、実際的にはそれはあまり意味がない。理由としてはマテリアル自体が持つ密度と強度、それらに関係する係数から考えればすぐに理解できることなのだが、たとえばスティールで外径が同じ2本のチューブで厚さが0.1㎜ 変化すると重量、剛性、強度が大きく変わってくる。当然乗った印象も異なってくる。
しかしチタンでは0.1㎜程度の違いではさほど大きな違いはない。おおざっぱにいえばその倍の0.2㎜以上の変化をつけてやらなければ乗った感じとしての違いがそんなにでてこない。したがってチタンチューブの厚さ、強度の限界などを考えるとバテッド加工による使用されるチュービングの幅はそれなりに限られてはくる。限られてはくるが、カスタムフレームにとっては非常に重要であり、厚さ調整も含めて意味のあるバテッドチューブを作るには、多くのチタンフレーム製作の経験が必要となる。
これらメインで使用されるチタンチューブは基本的にはUS メイドのものを使用している。
自分がSeven に入ったころは使用される全てのチタンチューブがUS メイドのものであったが、新たな規格やサイズ の出現などフレーム製作自体の多様化が進んでいること、そしてそれらに対応すると同時にコスト削減による利益拡大という目的も相まって、最近ではスタンダードサイズのBB とオリジナル44 ㎜ HT に使用されるチタンチューブに関しては中国産のものにかわった。
Seven ではBB のスレッドはCNC マシーンで溶接後に切られる。そのため使用されるチューブは厚い無垢のものを使用している。
つづく。。。
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