KUALIS

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March 25, 2013

Only one cross frame- 1台きりのクロスフレーム

 


http://rokkobicyclestudio.blogspot.jp/#!/ 最初のKUALIS カスタマーでC1を走るKさんのブログ(スタートしたばかり)。丁度それに対応する形で、そのときのこちらでの状況や心境などについて今日は少し書いてみる。

事の始まりは何年か前、Yatsugatake Bicycle Studio http://yatsugatakebicyclestudio.blogspot.com/の矢野さんがボストンを訪れ(IF の連中と一緒にハンドメイドショーを見に行くとか言ってたかな) 、ついでにセブンもおとずれた時のことだった。そのころの自分はちょうどペイントをウェルディングと平行してやっていた。そこに突然、見知らぬ日本人(彼)がクビからカメラをぶらさげてショップ内を案内されているのを見かけた。それまでアメリカ人100%(当たり前)のなかで黙々と自分は仕事をしている状況だったので、たとえ見知らぬ人間でも日本語を聞いたときには気持ちがほっこりした。
当然、彼のことは知らなかったし、八ヶ岳でバイク屋?と聞いたときには、そんなん経営なりたつんかいな?と余計なことを考えたのを覚えている。(大きなお世話やね)

そのときはそれで終わり。その後自分のほうはというと、全てのプロセスをほぼマスターしていたころでそろそろ自分が設計するフレームを、、、と考え始め、誰かまず走れる人間に自分が作るフレームを使ってもらいたい!と思い始めていた。
それで思い出したのが八ヶ岳の矢野さんだった。自分には日本で自転車関係で知り合いなどはそれ程いなかったので、とりあえず彼に乗ってもらえんやろか?ということでメールを出した。(確かクロスレースやるとか言っていたのを覚えてた事もあって)

メールの返事では丁度SPEEDVAGEN の扱いを決めたときということで、乗れないということだった。 まあ仕方が無いのでそのまま特に誰か他をあたるということも無くいた。

約1ヵ月後、矢野さんから突然メールがきた。C1で走っている人を紹介します、、、。

それがKさんだった

とにかく、いままで自分が積み重ねてきたあらゆるものをこのKさんのバイクにぶち込んでみたいと思った。単なるクロスバイクはつくりたくなかった。安全マージンを十分とって当たり障りない無難な、、、などせこい事(せこいとかいう問題でもないのだが。。。)は考えず、レースオンリーでギリギリのラインで走るバイクをつくりたかった。量産車では絶対作れないフレーム、チューブの選択もスタンダードのクロスではあり得ないチューブも盛り込んだ(実際クロスで使用されているのは見たことが無い)。ベテランの選手で無ければ壊しかねないフレーム。。。(全く同じフレーム(クロス車として)はこの先作りません。)そんなバイクを作らせてもらった。

バイクフレームのビルダーは、そんなギリギリの線引きが出来るバイクを実際に作れた時こそ、そのビルダーの設計力や力量が伸びるものだと思っている。
実際にカスタマー(カスタマーによりですが、もちろん)のフレームでやれるかどうかはそのビルダーのそれまでの経験の量でなく濃度(濃さ)によるかもしれない。

そんなこんなで矢野さんとKさんには今でももちろん感謝をしている。この小さなきっかけから少しずつ今に至っているのだから。
またKUALIS の協力小売店になっていただいている方々にも心から感謝をしております。ありがとうございます。そして宜しく御願いいたします。

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